CHORUS(コーラス) レビュー
Deep Silver FISHLABS開発のスペースシューティングアクション「CHORUS(コーラス)」のレビューです。
PC版でのプレイで、本作のようなフライトシューティングの経験がほとんどない目線でのレビューとなります。
ストーリー・世界観
元カルト教団「サークル」のパイロットだった特殊能力を持つ主人公「ナラ」とその相棒となるAI搭載の戦闘機、フォーサこと「フォーセイクン」とともに「サークル」に立ち向かうというのが概要となります。
「ナラ」の過去とレジスタンスで協力することになる様々キャラクターとのストーリーが展開されます。
本作のキーはシューティングアクションでありながら主人公が”特殊能力”を持つという点がゲームシステム上でも重要な役割を果たします。
シューティングアクション
本作は3Dのシューティングアクションとなっています。
フライト系だと通常は飛行機の性質上、前方方向にしか進めませんが、本作ではその場で停滞した上に360度自由に方向を変えることもでき、主人公「ナラ」の特殊能力とAI搭載の戦闘機「フォーセイクン」という組み合わせからドリフトによる急旋回や敵機後方へのワープなど非常に軽快且つ快適でスピード感のある操作を体験することが可能です。
「フォーセイクン」は武器としてガトリング、レーザー、ミサイルが装備可能でそれぞれに有効なダメージが設定されています。
またアップグレード要素も存在し、購入やサブクエの報酬として取得が可能な装備も存在します。
主人公「ナラ」の特殊能力はストーリー進行で解放されていき、発動にゲージを消費するものの頻繁に使用でき、サブクエ報酬による強化という要素も存在します。
ドリフト、ブーストなどの存在が機体の挙動を軽快に感じさせる上に特殊能力の存在もあって、非常に楽しいアクションが楽しめます。また、敵機のHP自体もあまり大きくは設定されていないのでテンポ良いアクションを感じさせる一因となっていると思います。
戦闘面も死にゲーほど難易度が高い感じでもなく、ほどよい難易度だと思います。
一部に狭いエリアでの精度の高い操作を要求される場面もありますが、少々壁にぶつかったところで大きなダメージを受けるというわけでもないので魅せプレイを目指すというのでもなければ気にならない程度です。
ゲームボリュームなど
ある程度サブクエなどをやってもおおよそ15時間程度と現在のゲームとしては比較的短めになっています。エリアはオープンワールドではなく、いくつかの箱庭程度のサイズのエリアが存在する形となっています。
物足りない点・問題点など
少々ストーリーが難解に感じました。
原因と感じるひとつはカットシーンが少ないという点。
カットシーン自体は一部に用意されているものの、主人公「ナラ」に起きる主に精神的な出来事をなんとなく抽象的に演出しているという感じで、レジスタンスの他キャラクターとの絡みにはフルボイスであるもののほとんどカットシーンがなく、ゲーム中の画面右に小さく顔が表示され、ほぼ会話のみで物語が展開してしまいます。
要するに少々ストーリーテリングが弱いという印象があります。
次にこれは環境によるのかも知れませんが、PCでPS5 DualSenseを利用してプレイしていると戦闘機が飛行している間ずっとかなり細かいバイブレーションが設定されているので、1時間ほどプレイするとなんとなく手が軽く痙攣しているような感覚になってしまいます。(もちろん実際に痙攣しているわけではありません)
最後に
日本語音声が含まれていないなど、人によっては問題になる点もあるかもしれませんが、何よりも楽しいシューティングアクションだけで考えても非常に満足できる作品になっています。
そしてさらに非常に低価格な設定となっており、Steamやプレイステーションストアでもすでにセール価格になっている時もあるので、是非ともプレイしてみて欲しい作品です。体験版(PC・PlayStation Store)も存在します。
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