FINAL FANTASY VII REMAKEレビュー

FF7リメイクのレビューです。
ここでは、初代FF7も含むFFシリーズ自体を変に神格化したレビューなどはする気がありません。
また、初代FF7のストーリーとの比較なども評価の対象にはしません。（そもそも覚えてない）

良ゲーなのは間違いない作品ですが、歴史に残るような神ゲーとは言い切れない問題も抱える作品です。

また、今作をリリースするに当たって、いくつかの決断を感じさせる作品です。
（決断というよりはそうせざるを得なかったというべきかもですが）

分作

今作は物語の序章とも言えるミッドガル脱出までを描いた作品です。
この点に関しては、物語全体のボリュームなどを考慮すると分割するのには良い区切りだったということだと思います。しかし、単体として成立させるためなのかプレイ時間を無理に引き延ばしていると感じる箇所もあり、問題を抱える結果となっている部分もあります。
また、この後、シリーズが完結するまでに何作品出るかも不明でその作品ごとのスパン、本当にきっちり終わらせることが出来るのかという点も絡みますので評価は難しいです。

ワールドの構成

最近のゲームでは多いオープンワールドではなく、完全ストーリーに依存した構成のMAPになっています。

ここについては、確かにミッドガルという大きな街をオープンワールドで構築するというのは相当な工数になると思うので、こうせざるを得なかったと言えると思います。

ただし、ストーリーにほぼ完全に沿った作りになっているため、昨今のゲームとしてはかなり狭く行動範囲も限定的です。

キャラクターのモーション・台詞

これは個人差あると思いますが、モーションやセリフに違和感を感じる部分が少しありました。

日本的アニメ表現なのかも知れませんが、キャラクターがリアル方面になっている分余計に違和感を感じてしまいます。

演出とゲームプレイをさせるということ

正直下手だなぁと感じさせる部分も多くあります。
例えば、女装したクラウドが踊る場面がありますが、結構しっかり踊っているのに、そこに音ゲーというかタイミングでボタンを押すというゲームを入れてしまっているため、まともに映像を見ていられません。
このゲームの必要性が不明です。面白くない上に演出もまともに見られないという仕様。なんでこうなったのか。

またサイドクエでジュークボックスに関するものがありますが、ジュークボックスから音楽を流して人々を元気づけるという演出がゲーム中の街の音楽も流したままになっているため、めちゃくちゃです。

がっかりな「何でも屋」クエスト

サイドクエストに当たる要素ですが、その内容にはがっかりしました。
FF15のようなただ敵を倒して終わりというほど酷いものではなく、一応ほとんどがミッドガルに住む人たちの悩みを解決するというものなので、なんとなく住人の暮らしを感じさせるものもありますが、演出面も含めて弱く、もっと主要人物に近い人たちとの絡みを感じさせるサイドクエストも必要だったと思います。こういうものの積み重ねがメインストーリーや世界観など、より明確にユーザーに感じさせ、心情に訴えかけるのに必要だと思います。

また、ここでもMAPの問題が絡んできて、MAPが狭いのでローケーションがなく何度も同じ場所を訪れることになり、メインストーリー上重要な場所すらも使ってしまいます。（エアリスの教会など）

バトルシステム

シリーズおなじみの多くの魔法やアビリティ、リミット技など魅力的なものを抱えている本作にとって現代的なゲームで採用するという点ではこの方法しかなかったと思うので悪くはないです。
ただし、このようなシステムを持つのは他ゲームでもあるので特に目新し要素ではありません。

次回作で敵を倒すのにバースト必須になるとか尖ったシステムにならないことを願います。（どこかのFF13シリーズとかで似たようなことが・・・）

しかし、今作でバハムートとか出しちゃって大丈夫でしょうか？

まとめと次回作への期待

世界観、ストーリーとそれに絡むメイン・サイドクエストのできなど、プレーヤー体験という意味ではWitcher3には遠く及ばないという印象です。

物語上この先一気に世界が広がるはずです。今作のMAP構造を継承するのか、または異なるのか、制作側も相当なプレッシャーだと思いますが、なんといっても世界に誇る日本のFF7です。

妥協なく歴史に残るようなすごいゲームがなるべく短時間で提供されることを願います。