Watch Dogs: Legion(ウォッチドッグス レギオン)レビュー
Ubisoftのウォッチドッグスシリーズ三作目となる「ウォッチドッグス レギオン」のレビューです。
今作では、ほとんど(すべて?)のNPCがプレイアブルキャラとなるシステムを採用した挑戦的な作品です。
ストーリーとシステムの組み合わせ
本作では、近未来のロンドンを舞台に、ハッカー集団であるデッドセックと敵対勢力、そして近未来のロンドンが抱える問題を解決していくストーリーとなっています。
発表時から気になっていたのは、NPCがプレイアブルキャラクターということで明確に主人公を設定しないこととストーリーをどのように組み合わせていくのかという点で注目していました。
結果としてはストーリー自体はよく出来ているものの、やはり明確な主人公がいないためか、感情移入しづらい面も感じました。
ある意味、デッドセックというチームとそれをサポートするAI「バグリー」のストーリーと言えると思います。
プレイアブルキャラクター
各NPCには、プレイヤーとして操作するときに重要な職業とスキルが設定され、行動パターンや他のキャラクターの関係性なども設定されています。
職種の数自体はかなり多いものの(ホームレスから政治家、夜の職業などかなり幅広いです。)特徴となるスキルについては、それほど多くありません。また、同じ職種の場合ついているスキルもだいたい同じものとなります。
キャラクターによって、マイナスとなる特性やスキル自体の数も異なり、当然、多くのプレイヤーにとっては、強い、または使いやすいキャラクターが重宝されるので、必然的にプレイヤー間で使用キャラに大きな差が出にくいのではという気はします。
デッドセックへのスカウトは基本的には、行動パターンから対象のキャラクターの問題を解決することで勧誘し、プレイアブルキャラクターとなります。
基本的にキャラクターの能力は変更できず(例えば、実銃を所持していないキャラクターに実銃を装備させることは出来ない。)、テクノロジーというデッドセック共通のスキルは存在しますが、装備できるのは確認できる限り1種のみで、この仕様がキャラクターごとの特長、いわゆる得手不得手を決定している要素となっています。
ただし、成長要素もないので、主人公いない本作においては、感情移入しにくい点のひとつになってしまっている印象です。
こういう仕様がひとつのミッションに対する攻略の幅を広げているという見方も出来ますが、ドローンが必要な箇所にはドローンがいるし、銃撃戦となる場面で強力な銃を所持していないキャラクターで攻略するのは非常に難しいです。
大変だったのでは思うのは、ボイスです。
各操作キャラクターは演出を含めて結構しっかりしゃべります。
当然各イベントや会話シーンでは、プレイヤーがどのキャラクターで参加するのかわからないので全部のイベントの会話シーンをそれぞれのボイスアクターが収録する必要があるかと思います。こういう部分での手抜きは全く感じません。
UI
1点、字幕が非常に読みづらいという問題があります。
ワードの途中で切れることが多いため、とにかく読みづらいです。
こういう部分、海外デベロッパーでもしっかり出来ているゲームもあるので頑張って欲しいところだと思います。
まとめ
挑戦的なシステムを採用した今作は、キャラクターの能力の幅が若干狭いところや、成長要素がないなど、物足りない箇所もありつつ、新しい遊び方を提示しているいう意味でプレイする価値はあると思います。ただし、ハッキングや銃撃などのプレイ内容自体は、過去作品と大きな違いはなく、進化は感じません。
すでにDLCとして一作目の主人公であるエイデン・ピアースのストーリーDLCと二作目に登場したレンチの追加などが予告されています。
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