Sound Blaster(サウンドブラスター) GC7 レビュー 音質・基本機能・PC接続編

久しぶりのゲーム系DAC新製品となるでしょうか、「Sound Blaster GC7(サウンドブラスター GC7)」を直接的な競合製品となる「SteelSeries GameDAC」との違いなど交えながら、まずは基本機能とPC接続でのレビューをしていきます。

音質について

第一印象は、かなり元気というか派手に鳴らすという印象でした。
フラットな音作りではないと感じますが、音自体は非常にクリアで高音域も素晴らしく、音の分解も素晴らしいです。ヘッドセットの性格や人によっては高音が刺さるという印象を持つかも知れません。
一方で音の鳴り方が非常に近く、そのせいか奥行き感は感じません。
このあたりの空間表現は「GameDAC」(GameDACのレビューはこちら)のほうが明らかに上です。
この音の奥行きや空間表現は特にオープンワールドのような広いエリアでのサウンド表現に影響があります。

音質のレビューには、「beyerdynamic MMX 300」(レビューはこちら)「EPOS I SENNHEISER GSP 601」(レビューはこちら)を利用しています。

非常に多機能なDAC

「Sound Blaster GC7(サウンドブラスター GC7)」本体でボリューム、ゲーム音とチャット音のバランス(「GameVoice Mix」機能)、サラウンド、Bass、Treble、マイクボリュームなどの調整が可能です。

ボリュームはWindowsのボリュームと連動する形になっています。

UI的に少し残念なのが、中央の円形部分に数値が表示されるようになっているのですが、中央にボタンのあるサラウンド、Bass、Treble、マイクボリュームの数値のみでボリュームなどの調整には表示されません。若干中途半端な印象です。
また、同じく中央に「Super X-Fi」機能の設定をする「SXFI」ボタンがあるのですが、OFFの状態でオレンジ点灯というわかりにくさ(OFFなら点灯なしにするべきではと個人的に思います。)もあります。

その他、C1〜4のボタンでは、機能をカスタマイズ可能で、デフォルトでは、サウンドモード、マイクモニタリング(サイドトーン)などが割り当てられています。
このカスタマイズボタンはPCアプリの方がカスタマイズ範囲が広く、メディアコントロールからキーストロークの設定も可能です。

DACの各種設定がPCアプリだけでなく、スマホアプリからも可能となっているのは、この製品の特長のひとつです。

「サウンドモード」はいわゆるプリセット集で、主に、「Acoustic Engine」「イコライザー」に変化が出る仕組みで、サウンドモードにはゲームタイトルも含まれています。
当然、「Acoustic Engine」「イコライザー」共に、自分で調整も出来、その調整したものを保存することも可能です。

サウンドモードに登録されている大量のプリセット。特定タイトル向けも含まれるがあくまでもクリエイティブが用意したものである。

「ミキサー」機能はこの製品の多機能さを表す機能の一つだと思います。
多くの入出力を持つ本製品ですが、それぞれ入出力に対してボリュームの設定が可能となっています。

ミキサー画面。入力のそれぞれに対してボリューム設定が可能という他製品にはない機能。
本体背面のポート類。左から「LINE OUT」「LINE IN」「ゲイン」「OPT OUT」「OPT IN」「USB(Type-C)」「モード」「パワースイッチ」。他のゲーム系DACにはない多彩な入出力を備える。

マイク

マイク音質については、「GameDAC」のほうが明らかに綺麗ですが、「Sound Blaster GC7」についても十分な綺麗な音質だと思います。

マイク関連の機能もアプリで設定が可能となっています。

ただし、デフォルトではマイクボリュームが小さいと感じました。せっかくボリューム設定が出来るのに、常にMAXで使用する必要があるという状態だったのですが、この点については多機能さがカバーしてくれ、「ミキサー」→「レコーディング」にマイクのボリューム設定があり、そこに「マイクブースト」という設定があるので有効にします。このままだとブーンノイズが乗ってしまうので、ボリュームを下げ、さらに上記スクリーンショットにもある「Noise Reduction」で調整することでノイズはほとんど消えます。

デフォルトではC2ボタンに割り当てられているマイクモニタリングですが、わずかに音がずれて聞こえます。
個人的には大きな問題に感じるほど遅れているとは思わないのですが、常時ONにして利用される方には少し厳しいかも知れません。(そもそもサイドトーンやマイクモニタリングを常時ONで利用しないので)

Super X-Fi

おそらくCreative一押しの機能である「Super X-Fi」を利用するにはアプリを別途ダウンロードし、ユーザー登録してから、顔の正面、左右の耳を撮影してプロファイル登録する必要があります。この耳の撮影が1人ではかなり厳しいです。

サウンドの鳴り方には当然変化が有り、極端に言ってしまえば、スピーカーで鳴らしているかのように、前方の少し離れた距離で音が鳴っている感じにはなるのですが、やはりバーチャルサウンドの一種であるということなのか、音質自体は低下してしまっていると感じます。

設定に苦労した割には、個人的には必要ない機能かなという印象です。

まとめ

アプリでの設定がハード側に反映されるのが遅かったり、逆にハード側の設定がアプリ側に反映されるのがワンテンポ遅かったりハード側のUIを生かし切れていないなど、改善の余地は感じますが、今回のPC接続で自分で検証した範囲では「GameVoice Mix」機能も特に問題なく動作しており、音質の良さや他の競合製品にはない多機能な部分も多くあることから、十分購入候補としてオススメできる製品だと思います。

コメント

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  • お世話になります。
    質問がございます。
     サイドトーンの遅延は、アップデートにより
     改善されましたか?
     音量は、元の出力より大きくなりますか?
     (逆にGC7を使うと小さくなりますか?)
     
     お手数をお掛けいたしますが宜しくお願い致します。

    かっちゃん
    • サイドトーンについては、最新ファームでは遅延を感じません。
      音量については、「元の出力」の意味が不明ですが、普通にサウンドのボリュームについては問題ありません。

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